7月11日 本日、野々村竜太郎議員 辞職と刑事告発
本日午後3時から野々村議員政務活動費問題について協議された各会派代表者会議において、野々村議員の辞職と刑事告発が了承されました。
その後、兵庫県政務活動費の交付に関する条例12条に規定する議長の調査権に基づき行われた調査結果も公表されました。
これによりますと、調査期間は7月7日~7月11日の5日間で、その内9日と11日は本人からの事情聴取が行われています。
この部分の報告では、『カラ出張疑惑、切手購入換金疑惑、事務用品不適正購入等々については、「記憶にない」「自分でもわからない」という曖昧で不明確な回答しか得られず、真相解明にむけた成果は得られなかった』としています。
また、『野々村県議が最も頻繁に利用していたチケットショップに対して情報提供の可能性を問い合わせるも 「警察の捜査なら協力せざるを得ないが、兵庫県からの協力依頼はご遠慮したい」との回答しか得られなかった』とあり、議長の調査権の限界についても触れています。
これらの結果から各会派代表者会議では、議会としての調査打ち切りと、野々村議員から事務局を通し出されていた辞職願を受理し辞職を許可することが了承されました。
さらに、議会による調査では真相解明が極めて困難であることから、各会派代表者会議出席者が告発者となり虚偽公文書作成などの疑いで兵庫県警に刑事告発もおこなわれました。
これら一連の各会派代表者会議の結果を伝える記者会見が県庁で行われましたが、その模様を生中継するテレビ局もあり、この問題に関する世間の関心の高さが、あらためてうかがえました。
『野々村竜太郎議員 辞職と刑事告発』を報道するマスコミによっては、「早々に辞職願を受理したのは、幕引きを急いでいるのではないか」との趣旨のものもありましたが、公表された議会調査の報告によりますと、「記憶にない」「メモもない」等々の発言が繰り返され、さらに驚くことに、「切手を大量購入し換金しているのではないかという疑惑がある。切手を使って資料等を郵送した際の送付先リストは無いのか?」との調査側の問いには、「発送する度に送付先リストは破棄しているので無い。パソコンのデータもない」と答えています。
我々議員としては、ありえない返答です。
辞職願を預かりおいて他の手法で調査を続けても、こんな答弁をのらりくらりとされ続けたのでは、時間がかかるだけではないでしょうか。
「幕引きを急ぐ」→「他の議員も怪しい」→「例えば切手の大量購入等」の図式があり、特に切手については一部マスコミでも報じられています。
議会から刑事告発に至るような事件ですから、世間からそのような疑惑を持たれても致し方ありません。
これらについては、当事者たる各々議員がしっかりと説明されると思いますし、その様に信じています。
しかしながら、信頼を回復するためには今までの制度を改正し、情けないことではありますが「議員の良心に委ねる」というようなニュアンスの部分は、誰が見てもわかるというようなものにしなければならないでしょう。
私が初当選した平成19年もその統一地方選挙では、全国的に「政務調査費の使い方」「政治とお金」が大きな争点でした。
選挙戦においては、この「政治とお金」に関する部分の各候補者の主張、政治姿勢は、有権者の関心の高いところでもあります。
この間、議会改革も進んではおりますが、結果として一連の事件が起きてしまいました。
まだまだであったと認めざるを得ません。
この点については、「政務活動費のあり方検討会」が設置され、議長の調査権の実効性確保、議員の責務の明確化及び県民への情報提供手法の改善を主な目的とし、次の方向性で見直しが検討されます。
1 議長の調査権の実効性確保
・議長の修正意見に従わない場合の措置・・・「是正勧告」
・「是正勧告」に従わない場合の措置・・・「是正命令」
・「是正命令」に従わない場合の措置・・・是正命令の内容の「公表」
2 議員の責務の明確化
・政務活動費の適正使用、透明性確保の責務規定の追加
3 県民への情報提供手法の改善
以上です。
今後、私たち議員は制度の範囲にとどまることなく、積極的に各々の情報開示に努め、全力で信頼回復に取組まなければなりません。
「開かれた議会は、まず自らの開示から」です。
最後に
「一生懸命やれば、知恵が出る。」
「中途半端にやれば、愚痴が出る。」
「いい加減にやれば、言い訳が出る。」
「やったふりをすれば、嘘しか出ない。」
まさしく、野々村元議員は「やったふり」をしていたんじゃないでしょうか。
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