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5月24日 栗柄ダム(西紀ダム)竣工式 今日に至る総集編!!  | 小西隆紀(こにしたかのり)兵庫県議会議員 公式サイト
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活動報告ブログ - 2015年5月

2015年05月24日(日)

5月24日 栗柄ダム(西紀ダム)竣工式 今日に至る総集編!! 

皆さん、こんにちは。

 本日、栗柄ダム(西紀ダム)竣工式が開催されました。

 地域の洪水被害軽減と水道・農業用水の安定供給のため平成6年に事業着手されて以来、21年の歳月と総事業費54億円をかけ本日やっと完成しました。

 ご存じの通りこの西紀ダムについては、今日に至るまで道のりは、決して平たんなものではありませんでした。
 ここに今日に至るまでの過程をまとめておきたいと思います。

【西紀生活貯水池整備事業】
 そもそも西紀ダムは、生活貯水池整備事業(昭和63年度に国が地域に密着した小河川における局地的な治水対策と利水対策を目的として創設した事業)として、平成6年度に事業採択されました。
 同時期、篠山市管内では、この『栗柄ダム』の他に生活貯水池整備事業として『みくまりダム(H21年完成)』と『丹南ダム』が事業採択を受けていました。
 これら3つのダムは、いずれも洪水調節・河川環境の保全・農業用水の確保及び水道用水の確保を目的として、県・町(合併後篠山市)が共同で管理・建設を進めるものでした。
 しかしながら、『丹南ダム』に関しては、
平成11年4月の多紀郡4町合併・篠山市発足に伴い、篠山市が広域水道水源対策として県営水道を受水することとなったため、丹南ダムによる新規水源開発の必要性が無くなった。
地質調査の結果、当初の想定より岩盤状況が悪く事業費が大きくなることが想定されたことから、治水対策の手法について再検討する必要が生じた。
 との理由により平成12年度に事業が休止。建設省から再評価実施の要請もあり、公共事業等審査会に諮られました。
 評価の結果、上記のように利水上の必要性がないこと、治水上も経済性において劣ることからダム事業を中止し、河川改修を実施することとなりました。

 この様に当時でも、公共工事の見直しは行われていました。
 しかしながら、「ダム事業を中止し、河川改修を実施する」までには、さらに長い年月を要することになり、この間、地域住民は長く洪水の不安にさらされることとなりました。
 この問題点(※)については、後に触れます。

 『西紀ダム』『みくまりダム』については、公共事業等審査会等でもその必要性は理解され、平成10年、15年、20年にそれぞれ再評価をうけ、事業は概ね順調に進んでいきました。
 平成21年5月30日、平成5年度事業採択から16年、総工費51億円をかけ、地域の治水対策、水道用水の確保、農業用水の安定化を担う、地域にとっては待望の『みくまりダム』は完成しました。

 この年の8月の衆院選挙で、「コンクリートから人へ」とのスローガンを掲げた民主党が圧勝し政権が交代しました。
 と同時に「八ツ場ダム」に象徴されるダム建設の見直しが始まりました。
 ●公約順守の象徴である八ツ場ダム総事業費:4600億円。
 ●見直しの対象にもならなかった小沢さんの地元で建設中の胆沢ダム総事業費:2440億円。
 ●西紀生活貯水池(西紀ダム)総事業費:54億円(当時20億円済)。

 当時の産経新聞に次のような記事が載っておりました。
 『小沢一郎民主党幹事長の地元に建設中の国内最大規模を誇る胆沢ダムがある。完成は平成25年。国直轄のダム事業のうち48ダムが一時凍結対象となっている。対象の中には進捗率90%を超える長井ダム(山形県)もあるが、胆沢ダムは進捗率75%でも「見直しの対象には入っていない」(達増拓也岩手県知事)。「これが自民党が計画したダムなら凍結でしょう」(岩手県内の建設業者)。云々』
 と。

 以降、県議会の「建設反対」会派からの視察も行われ、彼らの主張を掲載したビラまで折り込まれました。
   

 この間、私も地元地区のダム建設にかける熱意を再度確認し、谷代議士や我が議員団の支援も受けながら、関係各方面へ働きかけもさせていただきました。
 佐藤 栗柄自治会会長(当時)にも、酒井市長とともに県庁まで思いを届けに来ていただきました。
  
 第304回定例兵庫県議会でも、この件について質問に立たせていただきました。
 以下その内容です。
 「この問題点については、後に触れます」と先に記した点について、この質問で触れております。

それでは質問の第1は、西紀ダム等についてであります。
 前原誠司国土交通大臣が、去る9月18日に打ち出した群馬県の八ツ場ダムを含む143ダム事業の見直しの中に、兵庫県内では、金出地、武庫川、与布土、西紀の4ヵ所のダム事業が再検討対象に挙がったのは周知のとおりでございます。

 さきの12月定例会でも、我が会派の藤本議員が、与布土ダム関連の質問で西紀ダムについても触れられましたが、その後、12月15日、同大臣が、「全国各地の補助ダムを継続か、検証対象にするかを年末に区分する」との補助ダム事業の見直しを表明するなど、バンクーバーのオリンピックではありませんけれども、振り回されるばかりの先行きが見えない状況に陥っております。

 生活貯水池整備事業として、篠山市管内には、昨年5月に完成した「みくまりダム」と、建設中の「西紀ダム」の2つの重力式コンクリートダムがあります。いずれも洪水調節・河川環境の保全・農業用水の確保及び水道用水の確保を目的として、県・篠山市が共同で管理・建設を進めています。

 西紀ダムにつきましては、旧西紀町の一級河川由良川水系滝の尻川流域での昭和58年9月の台風10号による洪水や、平成6年7月から9月にかけての渇水に見られるように、たびたび水害被害や渇水被害に悩まされてきたため、平成6年度に事業採択され、建設に着手しました。
 平成11年度には、県・市による「ダム建設工事に関する基本協定」を締結し、平成15年度には用地買収を行うとともに、平成16年度から県道のつけかえ工事に着手しました。その間も外部の有識者で構成する公共事業等審査会等で、平成10年、15年、20年にそれぞれ再評価を経てもなお、その必要性があると判断され、現在、平成25年度の完成予定に向け工事を進めております。

 利水においては、既に篠山市は西紀中簡易水道事業等の上水道整備に14億円を投資済みで、また、ダム本体に係る地元負担金として、約1億円を投じております。治水においては、対象河川は、丹波市に向かって流れる滝の尻川ですが、これは、かつて堆積土砂により流れる方向が大きく変わったためで、台風や集中豪雨時は、もとの宮田川方向にも流れ、被害をもたらします。

 篠山市内では、西紀ダムと同じく平成6年度に事業採択を受けた丹南生活貯水池整備事業(丹南ダム)が、平成12年、「公共事業の抜本的見直しに関する三党合意」のもと、公共事業等審査会の審査を経て中止が決定された経緯があります。

 中止の理由として、利水上の観点では、県水の導入により必要性がなくなったとし、治水上の観点では、「流域住民、特に上流部に当たる波賀野地区には、50年確率規模の洪水が発生した場合、家屋約160戸、農地約45ヘクタールの浸水被害が予想される」として、その必要性を認めながらも、河川改修の方が経済的に有利だと結論づけています。

 しかしながら、河川改修は下流域から整備されてきますので、波賀野地区におきましては10年を経ても、何ら不安は解消されておりません。この件については、昨年も質問させていただきましたが、河川最上流部での治水を目的としたダム計画がなくなりますと、上流部集落の治水政策は、事実上、しばらくの間手つかずになってしまいます。

 西紀ダムの洪水調整能力を河川改修で補おうとすると、滝の尻川を2.3キロにわたり改修しなければならないとされ、その総工費は37億円を要すると計算されています。また、これまでの県内同クラスの河川改修の実績から考えますと、年間投資額は約5,000万円程度と推測され、流域住民の安全安心の確保までには、実に約70年の歳月をかけることになります。河川上流部の谷間の集落にとって小規模ダムは治水、利水に加え、治山の意味においても、集落の安全安心の早期確保の手段としても期待が大きいところです。

 そこで、いま一度、西紀ダムを初め現在建設中の県内3ダムについて、その必要性について、どのように考えておられるのか、また、国に対してどういった姿勢で臨まれるのかをお伺いいたします。

 また、篠山市議会でも平成22年 第75回定例会で、「西紀ダムの早期完成推進を求める意見書」を賛成多数で可決していただきました。

 県では、国からの要請を受け西紀ダムについて、学識経験者、関係住民、関係利水者、県及び篠山・丹波両市から構成される、「西紀ダム検討会議」を設置し、平成22年9月24日から検討をはじめ、10月12日、11月18日、12月21日、翌1月25日、3月3の計6回の会議を開催し、また平成23年2月8日~2月21日までの間にパブリックコメントを実施し、事業継続の方針が了承されました。
 

 これらを経て、平成23年3月4日開催された、公共事業等審査会において事業継続妥当との審査結果が出されました。
 

 
 平成23年8月12日、西紀ダム事業について、国土交通省の対応方針が「補助金交付を継続」と決定しました。
 本来の計画ですと平成23年度に本体工事に着手、25年完成ですから、この2年弱の足ふみをした事になりました。

 
 しかし、この間、最も許しがたいのは、“反ダム”派の報告書に、以下の文言があったことです。

 
【 ダムサイト近傍を見ると、まだまだ美しい山河が残されている。

 地元関係者に話を聞くと、「水田を手放し、もう百姓をする気はない。早くダムを作ってくれ。ダムの目的や環境問題は自分たちには関係ない。」と言う。

 地元民の心がすさんでいるのである。県行政はダム建設だけを見て、篠山市行政は合併後のバラ色の夢を追い、現実の住民の生活から目をそむけてしまっている。本末転倒も甚だしい。ダムの緊急性、必要性、妥当性など全く見あたらない。

 ボタンの掛け違いであろう。気がついたときに正直に否は否と認めて、地域の生活者を優先する健全な県と市の行政に戻って頂きたい。】

 自分たちの意に沿わないものは、「心がすさんでいる」と表現する。
 如何なものでしょう。

 こんなことも含め、結局、この遠回りにかけた時間、経費、等々、ダム故のムダは何だったのでしょうか。
 
 ともあれ、本日無事完成しました。
 新しいダムが末永く、地域のくらし文化に潤いを与えてくれることでしょう。

 後になりましたが、栗柄ダム建設にあたりご尽力いただいた、多くの関係者の皆様に、地元選出県議会議員として、心から感謝を申し上げます。
 有難うございました。

 


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