犬猿の仲

2009年11月15日（日）

「活動報告ブログ」

皆さん、こんにちは。
　昨日午前中、篠山産業高校東雲校で、篠山市有害鳥獣対策推進協議会によります『モンキードッグ導入研修会』が開かれ、私も後学の為に参加してきました。

　講師は、(独法) 農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所御代田研究拠点石川圭介先生。一昨年まで、青垣の森林動物研究センターに居られたそうです。

　サル害は、シカ害等に比べれば被害地が限定的です。かつ、賢いが故に、なかなか効果的な対策が打てない現状があります。
　そんな中、犬猿の仲を利用し、犬でサルを追っ払う方法は、実施されている全国23府県(平成20年度)で、それなりに効果が実証されています。
　県内では、香美町と神河町で導入されておりますが、ここでも成果が上がっていると聞いております。
　篠山は県下でもサルの多い地域で、地区によっては大きな被害が出ています。研修会には、大変多くの農家の皆さんが参加され、関心の高さが窺えました。

　研修会は、犬の特性から始まり、犬に関する関連法規、追い払いの実態、獣害対策犬導入までの流れ等々、先行事例に基づいてかなり具体的に分かりやすく説明して頂きました。

　その後、東雲校の生徒による“犬”の基本的な訓練の模様を見せて頂きました。
　私、実は警察犬協会の会員です。基本訓練の入った“Ｇシェパード”を飼っています。
　モンキードックの訓練内容等を聞いていますと、それほど高度な事を要求しているわけではないので、犬種にも依りますが、訓練にそれほど時間がかかるとは思えませんでした。
　効果があるとされているので、協議会の皆さんには、導入に向けて早急に条件整備等進めて頂きたいと思います。私も応援したいと思います。

　研修後、講師の石川先生に「モンキードッグを導入した地域で、シカや他の動物による害も減少していますか？」と尋ねました。
　先生曰く「その効果を今、研究中です」と仰り、「サルに比べてシカは、“この場所は危険だから近付かないでおこう”という、記憶をとどめておく能力が乏しいので、常に追い払いをしていないと効果が低いかもしれません」と。
　駆除、柵、犬、等々、複合的な対策を打っていくしかありません。