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活動報告ブログ - 2016年1月

2016年01月09日(土)

1月9日 卵の化石発見!! 

皆さん、こんにちは。

 今朝の神戸新聞TOPは、『恐竜の卵?化石群発見』の見出し。

 その他の各紙もこの件を大きく扱っています。
 この報道については、昨日、「丹波竜化石発見地周辺における化石試掘調査の実施結果」について、記者発表が丹波県民局で行われたことによるものです。

 以下、記者発表資料により、この度の発見がどれくらい価値があるものかを紹介したいと思います。

丹波竜化石発見地周辺における化石試掘調査の実施結果について』 (平成28年1月8日 発表資料)

 丹波竜発掘現場脇(丹波市山南町上滝)において、獣脚類恐竜もしくは鳥類と考えられる非常に小型の卵化石等が、密集した状態で複数発見されました。
 これらの化石の発見は国内では他に例がなく、世界的にも極めて稀であり、恐竜類・鳥類の繁殖行動の進化を解明する上で貴重なものであるといえます。

1 調査の概要
 (1)場所 下部白亜系篠山層群下部層(丹波市山南町上滝・丹波竜発掘地から上流側約5mの泥岩層(丹波市恐竜化石保護条例による保護区域内))
 (2)期間 平成27年10月19日~22日
 (3)実施団体
   主催:上久下地域自治協議会、共催:丹波市恐竜・観光振興課
   協力:兵庫県立人と自然の博物館、兵庫県立大学自然・環境科学研究所
   (上久下地域自治協議会が丹波竜化石への興味が薄れないよう化石試掘調査を継続的に行い、地域内外に発信しようと実施。(県民局が地域再生大作戦・地域おこし協力隊起業化モデル事業補助により支援。))

2 産出化石
 ・ 同一の巣由来と考えられる複数の卵及び卵殻化石
 ・ 竜脚類の歯化石(1点)

<特筆すべき点>
 ・ 卵化石は非常に小さく、小型の獣脚類恐竜もしくは鳥類の卵である可能性が高い。
 ・ 恐竜もしくは鳥類の卵化石が密集した状態で発見されるのは国内初である。
 ・ 世界的にも白亜紀前期(約1億1000万年前)の小型獣脚類恐竜や鳥類の卵化石は稀であり、今後の研究によって新しい学名が付けられる可能性もある。
 ・ 現在多くの標本が地層中に埋蔵していることが確認されており、今後の調査によって世界的に類のない化石標本が産出する可能性が高い。

3 今後の予定
 ・ 2月6日(土)~2月28日(日) 兵庫県立人と自然の博物館で一部標本展示
 ・ 3月5日(土)~3月31日(木) 丹波市立丹波竜化石工房「ちーたんの館」で一部標本展示
 ・ 兵庫県立人と自然の博物館、兵庫県立大学自然・環境科学研究所が学術調査を実施。(スケジュールは未定)

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 卵の化石とともに注目すべきは、この試掘の主催が “上久下地域自治協議会” であることです。
 この点について、同協議会の 村上 茂 会長(丹波竜化石発見者)が、その思い等をまとめて、発表資料につけておられますので、これも紹介しておきたいと思います。

化石試掘調査の経緯と成果 化石試掘調査の経緯と成果』 (平成28年1月8日 発表資料)

 あけましておめでとうございます。

 昨年10月19日~22日の4日間に実施 した試掘調査の経緯とそ成果について報告致します。

 丹波竜化石が平成18年8月に発見されて、今年で丁度10年目を迎えることになります。
 振り返ると、本格発掘が平成19年1月に始まり、以降、毎年雨の少ない冬場の2ー3カ月に限定した調査を6年間繰り返してきた結果、国内最大級の草食恐竜と云われ丹波竜化石の調査がそれ相当の成果をあげて終了し、新属新種と断定され、タンバティニス・アミキティアエとの学名で世界にデビユーしまた。その丹波竜発掘調査も今は終了し、発掘現場はコンクリートで覆われています。

 私たち地域住民は、丹波竜の化石を千載一遇地域資源とらえ、県や市の絶大なる支援と協力のもとで色々とまちづくり活動を進めてきました。お陰さまで、今では年間5000人余りの阪神間の子どもたちを含め、多くの来訪者を迎えるようになった。

 しかし、月日の経過ともに、恐竜に対する関心度もやがては徐々に薄れいくのではとの警戒心から、地元では丹波竜に次ぐ化石発見よって今一度、地域への魅力・関心度アップを図るべしとの判断で、自治協議会の活動拠点である 「元気村かみくげ」 に化石調査隊を組織し、化石発掘体験指導員らが中心となって春・秋の年2回の定期調査を継続することにし、時にはその様子を一般公開することもあった。

 調査場所は丹波市の化石保護条例で指定された区域内の丹波竜化石発掘現場付近の同年代の地層。
 平成26年4月に新た発見され幅2.5cm長さ12cmの鳥脚恐竜の頸肋骨ではないかと思われる化石の含まれた地層で、第1回目の元主催の試掘調査は平成26年8月末に3日間 実施 。この時は密集した小動物の化石が発見され、第2回の調査は平成27年3月末に3日間行ったが、成果として特筆する発見がなく、「知の探究コース」で参加した柏原高校生に調査体験をてもらった。
 そして、3回目となる昨年、平成27年10月19日からの4日間の調査では、丹波市・恐竜観光振興課に共催してもらい、人博の協力と県の地域再生大作戦 「地域おこし協力隊起業化モデル事業」の採択を受けて、事業費の70 %を発掘調査費に充当し、砂岩・泥岩互層の手堀り困難な砂岩層の除去に業者を投入して泥岩層の調査を実施しました。そこで産出した化石の発見時の様子や分析結果はこの後、人博研究員の方から発表されますが、我々、地域の自治協議会では、恐らく、どこの恐竜化石産地でも自治会組織が発掘調査をしているところはないのではと思うと、「宝の山」との評価も高い古い地層で「宝さがし」ができる喜びを住民共有しながら今後も地域活動の中で続けていきたと考えています。

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 紹介させていただいたように、化石の発見もですが、こういった地域の取組やその意気込みこそに大きな光をあてることが重要ではないかと考えます。

 先般発行しました私の県政だより(№35)でも少し触れさせていただきましたが、県は、地域創生の取組の1つとして『丹波地域恐竜化石フィールドミュージアム構想』に基づく丹波並木道中央公園等の周辺整備も篠山市とともに進めようとしています。

 一人一人が、他にはない地域資源を大切にし、また、その魅力をしっかりと認識することによって、最大限の効果を引き出したいものです。

 


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