- 2009年07月11日(土)
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- 「活動報告ブログ」
水道代
皆さん、こんにちは。
「篠山市の水道が高いのは、県水が高いからだ」と言うご意見を結構頂きます。で、次に「県水を安くしてもらえ」と続きます。
県水の供給元、兵庫県企業庁によりますと『企業努力によって、次期改定時には10円/㎥程度の単価の引き下げを目指す』としています。
しかし、県水が10円安くなっても、篠山市の水道料金にそのまま反映されることはまずありえません。
県水導入は、合併当時の人口6万人構想の中で、水の安定供給を目的にしたもので、平成12年度から本事業に取り掛かりました。総事業費129億円。総事業費のうち、交付金等を除きその約1/3、単純に40数億円を篠山市水道事業会計のやりくりで返していかなければなりません。
一方、篠山市には、多紀・西紀北・西紀中・後川・大山の簡易水道があります。これらの整備改修についても、当然費用がかかります。簡易水道の水道料金の原価を計算しますと、335円/㎥位になるのではないかと言われております。現状の篠山市の水道料金は、288円/㎥。県水は、篠山市の場合146円/㎥。
単に水代として考えますと、県水導入地域では、安い水を高く売っているということで、この差額が、ある意味会計的余裕を捻出し借金を返済しているということです。
「県水を導入していなければ良かった」という意見もありますが、導入していなければ、現在篠山市民が必要とする水量、最大18,000㎥/日は確保できません。
結局、人口が6万人になっていれば、投資した分も回収でき商売としてトントンになっていたということです。
今は、公営企業も『企業努力』を厳しく要求されます。税の投入をバンバン出来るというものではありません。
開店前の思惑通りには、“お客様”が来られない。しかし、借金して設備投資した分は返済していかなければなりません。
仕入れが安くなったからと言って、そのまま販売単価に反映していては、返済は進みません。
今回は極々単純に紹介しましたが、県水料金については、基本料金と使用料金の2部料金制に加え、計画給水量や責任水量などもあり複雑です。
国の『高料金対策制度』もあります。篠山市は、この適用基準に達していますが、この基準については、さらに厳しくなるという声も聞かれます。この適用から外れると、さらに厳しい営業を迫られます。