地域ビジョン
皆さん、今日は。
昨日は、地域の将来構想に関係する会が、二つ行われました。
一つは、『丹波の森夢会議』。丹波地域ビジョン委員会・丹波県民局が主催で「つながろう～人と地域～ 広げよう～丹波の魅力～」と題して開催されました。
丹波地域では、昭和６３年９月に北摂・丹波の祭典「ホロンピア‘88」（財政難の今では、考えられないようなイベント）の成果とエネルギーを地域づくりに繋いでいくため、地域住民自らの提案による、地域づくりの理念『丹波の森宣言』がなされました。翌平成元年には、この理念を実現する地域づくりの指針『丹波の森構想』が策定され、そのもとに、丹波全域を「丹波の森」と位置付けて、自然や伝統文化等、丹波地域の特性を生かした地域づくり、すなわち「丹波の森づくり」を進めてきました。
平成１３年には、『丹波の森構想』の１０年以上にわたる取組の成果と課題を踏まえ、２１世紀初頭の丹波地域の将来像やその実現方策を『丹波の夢ビジョン』としてまとめ、翌年、ビジョンの実現を図るため、「参画と協働」のもと『丹波地域ビジョン推進プログラム』を策定しました。また、平成１８年には、社会情勢の変化を踏まえ、第２期(平成18年～22年)プログラムが策定されました。
この『丹波の夢ビジョン』を地域住民の「参画と協働」によって実現するために、『丹波地域ビジョン委員会(任期：2年 現在第4期目)が設置されています。
ビジョン委員だけでなく、地域住民、地域団体、行政が集まり、ビジョン推進プログラムの進捗状況等々を意見交換する場が『丹波の森夢会議』です。
『丹波の森夢会議』とは
丹波地域を想う個人や団体・グループの「出会いの場」
丹波地域の将来像や提案を「語り合う場」
丹波の森夢ビジョンを実現するため「つながる場」
昨日の全体討議・意見交換の中で「活動が地域住民に広く周知されていない」と言う意見がありました。この類の意見は、毎回でてきます。私も嘗て、青年会議所枠でビジョン委員でしたが、会合が我々の年代では出にくい平日の昼間で、いつ行っても『お決まりの顔ぶれ』でした（今は知りませんが）。広報誌「うりぼうニュース」を発行して、周知・普及を図っておられますが、『お決まり』でないメンバーを集う事がカギかもしれません。また、どんな場合でも、無関心の壁を壊すのは容易い事ではありません。
二つ目は、『第1回11万人のキャンドルナイトIN丹波』です。地域医療再生への願いを込めて：守ろう命・伝えよう感謝 と題して、（社）丹波青年会議所・(社)篠山青年会議所・丹波県民局主催で、医療フォーラムや、キャンドルナイト、コンサート等々が行われました。
医療フォーラムでは、兵庫医大の 後藤 章暢 教授が基調講演をされ、引き続いてコーディネーターとして、高岡 健康局長(県行政)・酒井 柏原病院院長・田中 丹波市医師会会長・松本 篠山市自治会長会会長・丹生 小児科を守る会代表 以上５人のパネラーの皆さんを迎えてフォーラムの進行して頂きました。
それぞれの立場で、今の現状に対しての認識や取り組みを発表され、最後６人目として、会場にお越しになっておりました、柏原日赤の玉田院長が飛び入りで、発表されました。
ひと通り、現場の現状等々を伺った上で、守る会の丹生代表が「柏原病院は内科が弱い、日赤は内科が充実している。なぜ一つにならないのか」と言う問いかけがありました。会場に来られていた医師からも同様の問いかけがありました。誰もが普通に持つ疑問です。この疑問に関して、誰も明確な回答を出せませんでした。
現在の地域医療の問題は、「こうしたからこうなる」と言うようなものではなく、医師一人ひとりのところまで掘り下がっていくような深い問題と言う事が、改めてうかがい知れました。
一人ひとりに訴えていくという意味においては、「守る会」の活動はその成果を上げておられますし、今日の世相にあって、「相手の立場に立ち、物事に挑む」という姿勢が、世間の共感を得て高い評価に繋がっているのだと思います。
また、そう言った思いを表現したキャンドルナイトは、幻想的な雰囲気の中で行われ、この地域の医療問題から発せられた、「あって当たり前」の風潮に「ある事への感謝」の思いを再考する機会になったと思います。
