縄文
皆さん、今日は。
本日は、兵庫陶芸美術館特別展『縄文ーいにしえの造形と意匠』の開会式に行ってきました。
私は丹波焼の窯元の皆さんとは、比較的懇意にして頂いておりまして、特に若手作家さんとの付き合いは多くして頂いております。その関係から“やきもの”に接する機会も多くございますが、如何せん、勉強不足で造詣を深めるまでには至っておりません。然るに、今回の『縄文土器』を扱った企画は、また違う角度から“やきもの”を鑑賞する機会を与えてくれました。
県財政の関係から、この県立兵庫陶芸美術館の運営費も、平成19年度2億8500万円だったのが平成20年度2億6000万円ほどに減額しています。営利を主な目的としない施設ではありますが、この御時勢、集客アップも図らなければなりません。そこで大切な事は、企画力です。そう言う意味においても今回の企画は、従前よりもさらに幅の広い集客を図れるのではないかと期待しています。また、これだけの展示品を集めるに至っては、関係者の皆様に相当ご苦労があったと思います。そのご尽力に敬意を表したいと思います。
今から1万3000年前、私達の祖先が作った日本最古の“やきもの”。教科書や図鑑でしか見たことのない、火焔土器や土偶を実際に目にしてみると、その躍動感から、当時の人々の精神性や宗教観までが伝わってきます。展示方法も、陶芸美術館らしく作品として展示されていますから、なお一層伝わってきます。これらの作品から発せられる作り手の“魂”を感じる事が出来ました。
この機会に是非、多くの人に国宝2点を含む150点ほどの壮大な“いにしえの作品”を見て頂きたいと思います。また、今の私達に彼等が伝えてくる声を聞いてほしいと思います。悠久の歴史と“やきもの”の持つ力に感動しました。
『縄文ーいにしえの造形と意匠』6月1日(日)まで。兵庫陶芸美術館。